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悪魔の証明

先日、「助動詞の分析」といった内容の記事を書いたのですが、今は、更に1つ1つ助動詞ごとの使用法などを表にまとめようと奮闘しております。が、これがなっかなか大変!今日、助動詞の中でもあまりややこしくないかなー?な must  / have to について表にまとめていたのですが、まとめながら大混乱!(笑)

高校生を筆頭に、大混乱している人が大発生するのも致し方なしと痛感しました。

 

文法書などを見ると、もちろん must / have to という項目があり、説明が書いてありますが、全ての説明が書いてあるわけではないんですよね。そんなことをしていたら、ただでさえ分厚い文法書のページ数が恐ろしいことになっちゃいますから。その項目での「基本的な事」「注意すべき事」などをかいつまんで説明しているのが現状です。しかも、その項目とは違うところでチョビッと説明が追加されていたり、例外が載っていたり、結局全体像がつかみにくーい!!という風になりがちです。

 

その追加説明や例外を含めて、パッとみたら使い方が分かる!という基本的な表を作りたかったのですが、表を作ってみることで、自分がどんなにあやふやに must / have toを使っていたのかを思い知りました。細かく意味を考えてるうちに路頭に迷ってしまったところ多数。汗。あれや、これや、使い方を確認するのに時間がかかったのですが、特に、大変だったのは「自分では使わない表現の是非」を検証することでした。

 

自分では普段使わない、あまり見たことがない用法の文を「この文は文法的にあり得ない文です。」と言いきるためには、絶対に使われていないことを証明することになるんですけど、「ない」のを証明するのはホント無理なんですよね。いわゆる「悪魔の証明」ってやつです。自分がどれだけ文法書を読んだり、ネットを検索したりして、その用法がなかったとしても「本当はどこかにあるのかもしれない。今、見つけられていないだけなのかもしれない」可能性はゼロにはなりませんからねー。そこまでマニアックにするつもりはないのですが、ある程度の量の検証はしておかないと記事には出来ないので、やたらと時間がかかりました。

 

今回は、must / have to の過去表現を紹介しています。文法書では「must には過去形がないので had to で代用します」と書いてありますが、これは、「義務・必要」の意味としてmustを使う時だけで、「断定的推量」としてmustを使う時の過去形としては使いません(これも頻繁には見かけないということだけかもですが)。「過去の事に対する現在の断定的推量」には 「must have 過去分詞」という形がありますが、これは「過去の事に対する現在の断定的推量 (~だったちがいない)」なので厳密には過去形ではありません。じゃあ、「過去の事に対する過去の断定的推量(~だったちがいなかった)」みたいな表現はないのか?という素朴な疑問が浮かびます。私は使ったことないし、こういう表現を見かけたことはありません。

 

でも!

 

私が知らんだけなのかも??という疑いは残ります。これを晴らすために、自分の思いつく限りの角度で検索をかけるという作業に及ぶわけですが、どこまでやっても「多分ない…」の域を超えません。そもそも「~だったに違いなかった」ってどんな時に使うねん?という基本的な疑問がうかんだり(笑)

 

「過去の禁止」についても「あれ?」となりました。「~してはいけなかった」という表現。これは、ありそうですよね?didn't have to 「~する必要はなかった」よりもう少し強い表現の過去形ないんかい?と。でもmust には過去形がないし「過去の禁止」はないようなのです(←言い切れない)。shouldn't have done 「~するべきではなかった」で代用するのではないかというのが有力かな~。

 

そもそも、表現は文脈によって意味が変わったりしますし、用法を表にパキっと表すこと自体がナンセンスなのかもしれませんが、自分でも用法の全体像を見たい!のでやるしかない。must でこれだけ苦戦するなんて can とかどうなんねん?と思いますが…。頑張ろう~。

 

先日書いた「助動詞の分析」はこちら↓ 書いたばかりですがアクセス数がダントツ! 

www.funkeys-english-music.com