English+Japanese

英語と日本語のこと。about English and Japanese and more...

「通訳案内士」というお仕事

通訳案内士の資格をとって十年、全く案内士として働いておりませんでしたが、今年から少しずつ「通訳案内士」の世界に足を踏み入れようと案内士の勉強会や研修会に参加しておりますヨーコです。

 

以前、こちらの記事で「英語のお仕事」について書きましたが、実際先輩案内士さんの話を色々聞くにつれ、私の予想はあながち間違ってない、と確信しつつあります。

www.funkeys-english-music.com

 通訳案内士の仕事って?

上の記事で私は通訳案内士のお仕事を「お客様をおもてなしすること」としていましたが、実際、英語でペラペラ説明する「ガイドとしての仕事」より、旅程管理をする「添乗員としての仕事」の方が比重が高い、という事です。そして、通訳案内士の別称として「旅する小間使い」という言葉がピッタリという声も(笑)。

 

旅する小間使い…

 

つらっ!(笑)

 

いや、でも、ホントそういう事なんだろうと思います。「小間使い」というワードはホスピタリティの表れであり、そのホスピタリティを実現すべく行動にうつすと「小間使い」のようになると。

 

昨日の勉強会では観光庁の研修テキストを使って通訳案内士の仕事とは?について学びました。

https://www.mlit.go.jp/common/001299029.pdf

↑こちらのPDFは180ページ。かなりの量!!こちらのPDFをぜーんぶ読んで落とし込めば、通訳案内士の仕事で必要な事がぜーんぶ理解出来るよ!とベテランガイドさんがおっしゃっていました。観光庁がつくったものですが、作成にあたってはベテランガイドさんが招集され、実務にそったアドバイスが沢山盛り込まれているそうで、使える研修テキスト!と太鼓判をおしておりました。

でも、凄い量なのよ!

1人で勉強するにはかなり辛い!!(笑)

 通訳案内士の試験とは?

昨年から(平成30年1月4日施行)、私が試験を受けた頃は入っていなかった「通訳案内の実務」という教科が通訳案内士の試験に追加されたんですよね。

通訳案内士試験は、筆記及び口述の方法により行う。

2 筆記試験は、次にあげる科目について行う

①外国語

②日本地理

③日本歴史

④産業、経済、政治および文化に関する一般常識

⑤通訳案内の実務

 

3 口述試験は、筆記試験に合格した者につき、通訳案内の実務について行う

 

改正通訳案内士法より

 なので、この研修テキストの内容(通訳案内の実務)を昨年受験された通訳案内士さんは、試験の時にある程度勉強しているという事になります。

 

この「通訳案内の実務を学んでいる層」と「学んでいない層」のギャップを埋めるために、「学んでいない層」にあたる人々は追加の研修を課されることになりました。

追加の研修について

私は「学んでいない層」ですので、追加の研修を受けなくてはなりません。そして、この研修を受けて「終了証」をもらわないと、法改正5年後に予定されている(まだ詳細は決まっていないそうです:2019年7月現在)通訳案内士資格の更新時に案内士としての資格を剥奪されるという事なので、ぜひ、受けておかないといけない追加の研修になります。

2019年度の研修についてはこちらで公開されています

www.guidetraining2019.co.jp

 動画研修集合研修か選べます。

集合研修は定員になり次第締め切りになりますので、申し込みはお早めに。

集合研修は4時間です。動画もそれくらいの長さなんでしょうね。

前回参加した方の話では、集合研修では、最後に〇✖のテストを受け、自己採点(なんだこれ?)したそうです。まあ、一応やったよ!という事を証明するための研修みたいです。

 

私も今年は頑張って受けよう…。

資格更新について

今まで、通訳案内士って更新が無かったんですよね。だから私も10年間なーんにもしてなくても資格保有者として名乗れたわけです。でも、これからは、5年ごとに更新させるという事なので、ただ試験を受けて資格をとっただけ、という人はあまりいなくなるんでしょうね。

でも、まだ「更新時に試験があるのか?」や「代金が発生するのか?」などは何も決まっていないそうです。これからの動向に注意しておいた方がよさそうです。

 

通訳案内士の仕事って将来どうなの?

これに関しては、う~~~ん、どうかなぁ~~~~、と思わざるを得ません。今までは、「お金をもらってガイドをするのは通訳案内士のみが許された仕事」だったのですが、法改正により「誰でもお金をもらってガイドをすることが出来る」ように変わりました。国に「仕事として守ってもらえなかった」国家資格となってしまった…。感は否めません。

 

法改正の後にベテランガイドさんが実感していることは、「外国人のガイドが増えた」という事だそうです。うん。旅行している人の言葉が母国語、ってガイドさんの方が、お客さんとしても何かと楽でしょうからねぇ~。中国語のガイドの仕事は激減したそうです。今までもヤミガイドはいたらしいですが、今では大手を振って出来るわけですから…。

 

通訳案内士として生き残るには、「高いお金を払ってもお願いしたいと思わせるようなスキルと安定感」が必須となるわけです。が、こういうスキルのあるガイドさんの数ももう足りているそうで…。なかなか厳しそうです。

 

まとめ

勉強会に参加して「ひえ~~」という事ばかり聞かされたわけですが(笑)、まあ、予想通りの厳しさと言いますか、「そういう状況でもやりたい!」という気持ちが必要だと再確認しました。仕事として私に向いているかどうか、を聞かれれば即答で「向いていない」のですが、何回か勉強会に参加してみて、先輩の話を聞いたりするのが楽しくなってきたのも事実。私が今まで生で聞いたことのない世界の話ですから面白い。もしかしたら、そんなベテランガイドさん達に導かれて、ガイドとしてデビューする日もあるんじゃないかな?という気がして参りました^^。とりあえず、今年はこのままガイドの勉強も頑張っていきまーす。

Let's see how it goes !