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日本語教育能力検定試験に向けて②「序盤の勉強」(文構造、助詞、動詞)

こんにちはヨーコです。試験対策 第2弾。

引き続き「日本語講師になるにはこういう勉強をするんだね」といった事を、ブログに綴っていきたいと思います。

 テキスト

テキストは、みんなが使う?と言われております。こちらをベースに進めていきます。

こちらは第4版↓

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版

 

 こちらは第5版↓

 ※私が使っているのは第4版です。手持ちのモノが第4版だったからです。(文法関係の説明は第4版が良い、という意見もあるようです。)

※第4版では、アイヌに関する法律が古かったり、時事ネタが最新でないという指摘がありますので、購入の際はお気を付けください。

序盤の勉強法

まずは、このテキストを読み物のようにサーッと一読するつもりでおります

一日15ページほど。

キリの良さそうな所まで読みます。

 

では今日学習したことを振り返ってみたいと思います。

日本語教育における文の基本構造

日本語文は述語を中心に複数の成分から構成される

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日本語の成分では「述語」が最も重要。

 

述語になる品詞ー動詞、形容詞、名詞

 

①動詞文

例)母が、リビングでテレビを見る

②形容詞文

例)海がとても静かだ

③名詞文

例)あの人がアメリカ人だ。(名詞+だ)

 
日本語文では、格助詞が述語と文の成分との関係を示す働きがある。

述語とそれぞれの成分との関係を格関係という。

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格助詞が無かったら意味不明になる。格助詞は文の基本構造にとって必要不可欠なものだといえる。

 

格助詞は9つある

ガ格、ヲ格、二格、デ格、ト格、ヘ格、カラ格、ヨリ格、マデ格

 

格助詞によって示された成分のうち、その述語に必要不可欠な成分を必須成分という。

必ずしもなくてはならない情報でない成分は随意成分という。

 

日本語にも、必須な部分と必須でない部分があるんですね。あまり意識したことなかったです…。

 

◆日本語の述語には必須の格の組み合わせがある。

→この組み合わせを文型と呼ぶ

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◆それに対して、述語との組み合わせというより、名詞の意味にふさわしい助詞が名詞についているものがある。

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「ヨーコが マユカと レストランで ランチを食べた」

という文はこういう関係になっている。

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日本語の述語には様々な文型があるので、主なものはしっかり覚える!

 

特に動詞が述語になるものは、必須成分の数によって0項動詞~4項動詞まであるので、しっかり把握したい。※0項、4項は研究者の間でも意見が分かれているらしい

 

 格助詞の用法(主なもの)

①ガ格:主体、対象

②ヲ格:動作の「対象」、移動の「起点」「通過点」

③二格:存在の「場所」、「時」、動作の「到達点」、授受の「相手」、「目的」

④デ格:動作や出来事の起こる「場所」「手段・方法」「原因・理由」、動作の「主体」

⑤ト格:「共同動作の愛て」「相互動作の相手」

⑥ヘ格:動きの向かう「方向」

⑦カラ格:時間や場所の「起点」、「原料」

⑧ヨリ格:「比較」「起点」

⑨マデ格:時間や場所の「到達点」

 

二格が鬼のようだ…(笑)。場所を表す「に」と「で」の使い分けも、ちゃんと把握しておかないと…ですね。

 

 主題の「は」

 

日本語の文は

事柄などの客観的な部分を表す命題

話者の気持ちや心的態度を表すモダリティ

に分かれる

 

例)きっとコロナ感染は収束するにちがいない

青字命題

赤字モダリティ

 

例)ヨーコがマユカとレストランでランチしたなんて信じられない

青字命題

赤字モダリティ

 

格助詞命題を成す文に使われている。

ヨーコマユカレストランランチした

 

それに対して、「はは文の話題を示す。モダリティ的な意味を持つ。

例)ヨーコ、銀座でマユカと寿司を食べた。

→ヨーコについていえば…

例)銀座で、ヨーコがマユカと寿司を食べた。

→銀座についていえば…

 

これらの例は

「ヨーコが銀座でマユカと寿司を食べた」

という命題の中から、話者が主題を選び出して、その部分を「~は」で表したものである。

 

話者が話題として取り立てた成分のことを主題という

主題について叙述した所を解説という

 

この観点から先ほどの文を読み解くとこうなる。

例)

ヨーコは→主題

銀座でマユカと寿司を食べた→解説

 

各成分の取り立て

9つの格助詞によって示される格成分はどれも主題となる可能性がある

9つの格助詞が主題として提示される時、格助詞は以下のように変化する

 

「が」「を」→「は」

その他の格助詞→「は」または「格助詞+は」

例)その池に魚がたくさんいる

→「その池に」を主題にすると

→その池(に)は 魚がたくさんいる

 

格成分以外の取り立て

これは、ちょっとややこしい…。

 

①名詞修飾型

キリンは首が長い↔キリンの)首が長い

※ガ格成分「キリンの首」のキリンが主題として提示された形

②被修飾名詞型

首はキリンが長い↔キリンの(が長い

※ガ格成分「キリンの首」のが主題として提示された形

③変則名詞修飾型

たこ焼きは大阪が本場である↔大阪が(たこ焼きの)本場である

※述語名詞の前の部分が主題として提示された形

④分裂文

スマホを壊したのはヨーコだ↔ヨーコがスマホを壊した

格成分と述語が一緒に主題として提示された形

 

「は」は格助詞じゃないんだよね。

 

 「は」と「が」の違い

ガ格の主題化された文(有題文)ガ格が主題化されない文(無題文)の違いをしっかりとらえる必要がある。

用法の主な違いはこちら

「は」の用法

①主題

例)ヨーコイギリス人と結婚した。

②対比

 例)日本夏だが、オーストラリア冬だ。

「が」の用法

①中立叙述(命題が表す事実を、話者がそのまま聞き手に伝える無題文)

例)雨降ってきた。

②排他

好きな食べ物は何ですか?ーイチゴ好きです。

 

その他の違いとしては、「は」は文末まで係りやすい。「が」は従属節中で用いられる。否定文では「は」の方が多い。「は」は新情報。「が」は旧情報。などもある。全く意識したことなかったけど…。

 

自動詞と他動詞

自他の区別は

ヲ格が取れれば他動詞

②ヲ格が取れても、それが起点や通過点を表すヲなら自動詞

 

日本語の動詞は以下の4種に分かれる。

①ペアのあるもの

例)「開ける」「開く」

②無対自動詞(自動詞だけ)

例)凍る

③無対他動詞(他動詞だけ)

例)読む

④自他動詞(自動詞と他動詞を兼ねる)

例)実現する

 

ペアがない動詞は使役形や受け身を使って、ペアになるような表現をすることがある。

 まとめ

今日はp61まで。

テストの為に覚えるのも大変そうですが、実際に教える時にめちゃめちゃ大変そうだなぁ!という気しかしません(笑)。頑張りましょう\(^o^)/