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日本語教育能力検定試験に向けて③「序盤の勉強」(ヴォイス)

こんにちはヨーコです。試験対策 第3弾。

引き続き「日本語講師になるにはこういう勉強をするんだね」といった事を、ブログに綴っていきたいと思います。

 テキスト

テキストは、みんなが使う?と言われております。こちらをベースに進めていきます。

こちらは第4版↓

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版

 

 こちらは第5版↓

 ※私が使っているのは第4版です。手持ちのモノが第4版だったからです。(文法関係の説明は第4版が良い、という意見もあるようです。)

※第4版では、アイヌに関する法律が古かったり、時事ネタが最新でないという指摘がありますので、購入の際はお気を付けください。

序盤の勉強法

まずは、このテキストを読み物のようにサーッと一読するつもりでおります

一日15ページほど。

キリの良さそうな所まで読みます。

 

では今日学習したことを振り返ってみたいと思います。

ヴォイス

日本のヴォイス表現には、「受け身」「使役」「使役受け身」「可能」「自発」(「授受表現」)がある。

受け身

◆受身形はⅠ型動詞、Ⅱ型動詞、不規則変化(Ⅲ型)動詞で作り方が違う

●Ⅰ型 語幹+-areru

例)書く 語幹 kak +areru →書かれる

●Ⅱ型 語幹+-rareru

例)見る 語幹 mi + rareru →見られる

●不規則変化(Ⅲ型)基本的にⅡ型と同じだが、語幹の母音が変化する

例)来る 語幹 ku + -rareru→korareru→来られる

語幹は活用によって形が変わらないところ。変わる所は活用語尾という。

 

例)出す dasu  出さない dasanai 出します dasimasu

 

受身の種類

①直接受身文

直接受身文では、対応する能動文の目的語が主語として現れる

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これは、英語にもあるし分かりやすい受身文ですよね

 

②間接受身文

◆能動文の表す事態から「間接的に影響を受ける人やもの」が主語になる。

◆他動詞、自動詞ともに受身文が可能。

◆多くの場合ネガティブな影響を受けるため迷惑受身文とも呼ばれる。

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自動詞も受身文が作れるという衝撃!(笑)

 
③持ち主の受身文

◆間接受身文の一種

◆この受身に使われるのは他動詞のみ

◆影響を受ける目的語(所有物/身体の一部)の所有者が主語

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使役

◆自動詞でも他動詞でも作れる

◆口語表現では短縮形が使われることが多い

※サ行の子音動詞(例:話す)は短縮形は使われない

※短縮形はⅠ型動詞がほとんど

◆使役はⅠ型動詞、Ⅱ型動詞、不規則変化(Ⅲ型)動詞で作り方が違う

【通常形】

●Ⅰ型 語幹+-aseru

例)書く 語幹 kak +aseru →書かせる

●Ⅱ型 語幹+-saseru

例)見る 語幹 mi + saseru →見させる

●不規則変化(Ⅲ型)基本的にⅡ型と同じだが、語幹の母音が変化する

例)来る 語幹 ku + -saseru→kosaseru→来させる

【短縮形】

●Ⅰ型 語幹+asu

例)書く 語幹 kak +asu →書かす

例)話す 短縮形使わない

●Ⅱ型 語幹+ sasu

例)見る 語幹 mi + sasu →見さす

●不規則変化(Ⅲ型)基本的にⅡ型と同じだが、語幹の母音が変化する

例)来る 語幹 ku + sasu →kosasu→来さす

 

使役の種類

①強制:本人の意志と関係なく強制的に

②容認:本人の意志を尊重して

③原因主語が事柄

例)志望校の合格は両親を喜ばせた

④責任主語が人間

例)町長が町の財政をここまで悪化させた

⑤謙譲:発話の相手を高める

例)そろそろ、行かせていただきます。

 

謙譲の使役は「行かせていただきます」という「さ入れ」になることがある。

使役受身

◆使役と受身が同時に起きる文。

◆動詞を使役形にしてから、受身形にする

◆自動詞でも、他動詞でも作れる

◆Ⅱ型動詞と不規則変化動詞の短縮形は、同音が連続するので、言いにくい

●Ⅰ型動詞

例)書く→書かせる→書かせられる

短縮例)書く→書かす→書かされる

●Ⅱ型動詞

例)見る→見させる→見させられる

短縮例)見る→見さす→見さされる?(ささ の所が言いにくい)

●不規則変化(Ⅲ型)動詞

例)来る→来させる→来させられる

短縮例)来る→来さす→来さされる?(ささ の所が言いにくい)

 

 使役受身文の作り方

部下が 残業する

使役文 上司が 部下に 残業させる

使役受身文 部下が 上司に 残業させられる

 

元の文と、使役受身文は主語が一緒。でも、使役受身文では「主語の意志での行為ではなくイヤイヤやらされている感がでる。

 

可能

動作主自身の能力による能力可能と能力以外の理由による状況可能がある

 

①能力可能

例)私はチェロが弾ける

②状況可能

例)波が荒くて泳げない

 

◆Ⅱ型、不規則変化(Ⅲ型)は「受身」の形と同じ

●Ⅰ型 語幹+-eru

例)書く 語幹 kak +eru →書ける

 

↓受身の形と同じ

●Ⅱ型 語幹+-rareru

例)見る 語幹 mi + rareru →見られる

●不規則変化(Ⅲ型)基本的にⅡ型と同じだが、語幹の母音が変化する

例)来る 語幹 ku + -rareru→korareru→来られる

◆可能形を作るのは意志動詞のみ

◆目的語は「が」「を」の両方が使える

例)私は英語 が/を 話せる。

◆動作主が「に」によって示される事がある

例)あなた英語が話せるわけがない

 

可能表現の形をまとめると

〇〇△△:子供漢字書ける。

〇〇△△:大学生英語読めないで~

〇〇△△:彼女英語書けないことを~

 

活用の仕方が「受身」と同じになるⅡ型とⅢ型の動詞。教えるのは簡単だけど、どっちで使ってるの?の見分けは学習者には難しいかな?

自発

ある動きや思考などが、行為者の意志とは関係なしに自然に起きる

①自発動詞(自発形)で表す

例)沢山の星が見える

②受身形で表す

例)その火事は放火によるものだと思われる

③可能形で表す

例)あのドキュメンタリー番組には泣けた

自発動詞(自発形)と、可能形との違いに気を付ける!
自発動詞(自発形)「見える」→自然にその状態になる
可能形「見られる」→見るチャンスがある

 

授受表現

物や動作の授受を表す表現。

 

あげる/くれる=give

もらう=receive

 

「あげる」と「くれる」は両方giveだが

「くれる」は相手(二格)に「ウチ」の関係の人がくる。
※ウチ
の関係=話者自身が話者の身内(関係者)のこと。↔ソト

例)田中君が私にチョコをくれた(「私」は話者自身なのでウチの人)

例)✖田中君が私にチョコをあげた

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※聞き手はウチよりなので「第三者」が「聞き手」に何かをgiveした場合は「くれる」となる。

 

「くれる」が使われる時は、話者の視点は主語にはなく、二格にある
というのは言われてみればそうだけど、気にしたことなかったです!

 

 

 

授受する内容

単独で使われる場合=物の授受

例)田中君が私にチョコをくれた

補助動詞の場合=恩恵の授受

例)田中君が私の宿題を手伝ってくれた

 

授受動詞の尊敬語・謙譲語

あげる 尊敬語:ナシ 謙譲語:さしあげる

くれる 尊敬語:くださる 謙譲語:ナシ

もらう 尊敬語:ナシ 謙譲語:いただく/ちょうだいする

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 まとめ

本日は、p71まで。ヴォイス…まとめるだけでヘロヘロになりました…。ヘビーだ…。学習者の方もヘロヘロになるんだろうな…。しっかり理解して、分かりやすく説明できるようになりたいです!

 

※こちらも参考にしました

「日本語文法ハンドブック」