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日本語教育能力検定試験に向けて④「序盤の勉強」(アスペクト、動詞の種類)

こんにちはヨーコです。試験対策 第4弾。

引き続き「日本語講師になるにはこういう勉強をするんだね」といった事を、ブログに綴っていきたいと思います。

 テキスト

テキストは、みんなが使う?と言われております。こちらをベースに進めていきます。

こちらは第4版↓

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版

 

 こちらは第5版↓

 ※私が使っているのは第4版です。手持ちのモノが第4版だったからです。(文法関係の説明は第4版が良い、という意見もあるようです。)

※第4版では、アイヌに関する法律が古かったり、時事ネタが最新でないという指摘がありますので、購入の際はお気を付けください。

序盤の勉強法

まずは、このテキストを読み物のようにサーッと一読するつもりでおります

一日15ページほど。

キリの良さそうな所まで読みます。

 

では今日学習したことを振り返ってみたいと思います。

アスペクト

動作は、その動作のどの局面に注目するかにより、表現が変わる。

例えば「絵を描く」という動作、は1つのまとまった動きだが、それを細かく切り分けると、さまざまな局面として表せる。それがアスペクト

 

「絵を描く」という1つの動作を切り分けると…

①描くところだ(動きの直前)

②描きはじめる(動きの開始)

③描いている(動きの進行)

④描きおわる(動きの終了)

⑤描いてある(動きの結果の状態)

 

下線部の表現がアスペクトに当たる部分だが、主なものだけで20個以上ある。 

 直前

~かける(動きの直前)

~かかる(動きの直前)

開始
~はじめる(動きの開始)
~だす(動きの開始)
~てくる(動きの出現・進展・継続)
~ていく(動きの出現・進展・継続)

継続

~つつある(事態の過程の継続)

~続ける(動きの継続)

~続く(動きの継続

 終了

~おわる(動きの終了)
~おえる(意志的な動きの終了)
~やむ(動きの終了)
~ばかりだ(動きの終了直後)
完了
~てしまう(動きの完了)
~きる(動きの完遂)
~つくす(動きの完遂)
結果
~てある(動きの結果の状態)
経験
~たことがある(動きの経験や経歴)
実現
~ようになる(変化の実現)
~ことになる(動きの実現)
複数の局面
~ている
①動きの進行
②動きの結果の状態
③状態の継続(※アスペクトではないが、「~ている」の表現の用法の1つ)
④くり返し
⑤経験
~ところだ
①動きの直前
②動きの進行
③動きの終了直後

昔、ベトナムの友達に「~てくる」と「~ていく」の違いを聞かれたことを思い出しました。時間軸を書いたりして説明したけど、コロケーションや使う場面など、感覚的な部分は言葉では説明しきれない感に襲われたなぁ…。

「~ている」と「~てある」の用法

 「~ている」

①動きの進行(動作が進行中である)
例)多くの人がジョギングしている。
②動きの結果の状態(変化の結果が継続している)
例)私の娘は眼鏡をかけている。
③状態の継続(ある状態が長い間続いている)
※アスペクトではないが、「~ている」の表現の用法の1つ
例)我が家の玄関は南を向いている。
④くり返し(動作が繰り返されている)
例)佐藤さんは毎週サッカーをしている。
⑤経験(動作がこれまでに起きている。目に見える形で残存していない。無生物の主体も含まれる。)
例)この自転車はこれまでに何度もパンクしている。
「~てある」
動きの結果の状態。特に誰かによって引き起こされた結果状態を表現する。
 
 「~てある」と「~ている」
~ている:動きの結果の状態
~てある:動きの結果の状態
の違いは
◆~ている 中立的な結果の状態→自動詞、無意志動詞、意図性を感じない
◆~てある 意図的な結果の状態→他動詞、意志動詞、意図性を感じる

例)布団が温まっている。(中立的な結果の状態)

例)布団が温めてある。(意図的な結果の状態)

ペアになる自動詞のない「~てある」の文は、「~てある」文で「意図的」「中立的」な結果状態を両方とも表すことが可能。

 

例)壁にポスターが貼ってある

(「見たまま」と「わざと」の状況、どちらも表せる)

動詞の分類

日本語の主な動詞の分類。

 

自動詞:目的語(ヲ格)を取らない

例)泣く

他動詞:目的語(ヲ格)を取る※出発点と通過点を除く)

例)食べる

 

意志動詞:意志的な動作を表す(命令形・意向形を持つ)

例)遊ぶ

無意志動詞:意志のない動作を表す(命令形・意向形を持たない)

例)飽きる

「飽きる」って意志動詞っぽいけど、「飽きる」って意志じゃなくて勝手になるものだよな、と改めて思いました。

 

能動詞:受身形になる

例)割る

所動詞:受身形にならない

例)ある

「所動詞」については、色々な意見があるようです。私自身は、こういう動詞の分類があることすら知らなかったし、どういう種類の動詞が「所動詞」なのか、例をみてもよく分からない。受身にならない動詞。といわれても…という感じ。

 

 

単純動詞:単独で用いられる動詞

例)降る、続く

複合動詞:連用形で複合された動詞

例)降り続く

 

本動詞:動詞本来の意味で用いられる動詞

例)見る

補助動詞:手形に接続詞、補助的な意味で用いられる

例)~て+みる

 

移動動詞:主体の位置が変わるような動きを表す動詞

例)行く:方向性がある

例)泳ぐ:方向性がない

 

動き動詞

①継続動詞:

主体動作動詞

例)楽しむ

主体変化動詞

例)成長する

 

②瞬間動詞:

主体動作動詞

例)発見する

主体変化動詞

例)座る

 

状態動詞

①スル形 状態動詞

例)ある

②スル・シテイル形両用 状態動詞

例)意味する

③シテイル形 状態動詞

例)ありふれる

 

実際教える時には、このまま教える事はないだろうけど、こういう分類がある事はしっかり認識しておきたい!

 まとめ

本日のまとめはp78まで。前回のヴォイスで力尽きたので、今日は短めです。でも、アスペクトの使い分けは、とっても大切だから、ちゃんと理解して分かりやすく説明できるようになりたいです!

 

※こちらも参考にしました

「日本語文法ハンドブック」