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英検1級を取得する人

英検は級によってレベルが分けられているので、3級より2級、2級より1級の方がレベルが高いのは一目瞭然。なのですが、1級より上の級が無いので、1級界隈の人たちのレベルは実は恐ろしくバラツキがあります。同じ1級取得者とはいえ、底辺層のぺーぺーから超ネイティブレベルまで一緒くたなので、「英検1級持ってます」という人達が集まると、君どのレベルの取得者なん?という暗黙の探り合いが始まります。私はぺーぺー組なので、出来れば探らないで頂きたい。といつも思います。(やめて?笑)ぺーぺー組なので、取ってからも勉強は続いています。取ってからもずっとヒーヒーしています。こんなヒーヒーした頭でも英検1級は受かったんだなあ、と感銘を受けるほどです。今日は、こんなザ・平凡チャンな私が英検1級を取った時の話をしようと思います。

 

英検1級に受かったのは10年前。

そもそも「頭がいい」「カンがいい」という種類の人間では無いので、何の基礎体力もスキルもなくエベレストを登っているような状態でした。

 

検定を受ける時には、準備を完璧にしてから受検する、という考え方もありますが、私の場合、準備を完璧にしている間にやる気を失うだろう、という気がしたので、1級の準備が全く万全でないまま、本番のテストにのぞみました。もちろん、落ちますけど、それは気にせず、次の受検に向けて更に勉強を続ける、ということを繰り返しました。

 

1次試験

 

1次試験は3回落ちました。私の友達は2回落ちた所で断念したんですが、私からしたら「めっちゃ、もったいない!!」でした。ここまで苦しい思いをして勉強したのにそれをドブに捨てるのかー!?と思いました。だって、恐くあとほんの10数パーセント伸ばせば合格、って所くらいまできていましから。でもこの10数パーセントがその子には恐ろしく遠い道のりに思えたんでしょうね…。その子は色々計算できるんです。色々考えたら「諦めたほうが色々うまくいく」って見えてたんでしょうね。

 

そういう計算の出来ない私は、3回落ちたけど4回目も受けたんですよね。笑。この頃になるとですね、試験会場にめっちゃ慣れてるわけです。はい。いつものここ~。みたいな。トイレの場所も、混雑具合も、教室の緊張具合も、みんな分かっています。試験会場のヌシです。ほぼ緊張しないです。(笑)

そしてやっと合格!ヤッターー!

 

そして二次試験

まあ、もちろんですけど、1次試験をギリッギリで合格しているわけです。2次試験の為の準備が1ヶ月で間に合うわけがありません。1級の二次試験は、カードを渡されて、そこに5つくらいテーマが書いてあって、その中から1つ選んで、とりあえずそれに関してスピーチする、そして質疑応答、となるんです。テーマは「ゲームが子供に与える影響」を選びました。今考えたら、めっちゃ話しやすい内容!でも、当時は言葉が何も出てこず、ただ黙って試験管の前に小さくなって座っていただけでした。今思い出しても恐ろしい…。試験管の冷たい~~い視線の中、口がドンドン乾いていって、水から取り出された金魚のようにグッタリ。死にそうな気持ちでした。あの瞬間にだけは戻りたくない…。

 

気を取り直して、勉強し直して二回目の2次試験。1次試験は免除でしたので、いきなり2次試験でした。前回よりはダイブ話せた!ヤッター!

でも落ちました。

となるとですよ、もう一回1次試験から受け直しです。←

(※今は、期間1年間、MAX3回は一次試験免除になりますよね。確か。)

 

そして1次試験

戻ってまいりました。お馴染みの試験会場!周りの緊張の面々とは、もう生きている世界線が違うって感じです。無事合格(当たり前だ!)

 

そして2次試験

この時選んだテーマは「このまま環境破壊がすすんだ先の未来はどうなるか」的なものでした。スピーチも、まあまあ良し。前回の2次試験では、試験の後に自分が喋ったことを全く思い出せなかったのですが、この時は、自分で話の展開を考えながら話せていたな、でも、あの言い方はまずかったな、とかちゃんと後になっても覚えていました。質疑応答では、笑いがおきたり、試験官同士がそこから派生したトークで勝手に二人で盛り上がったりして、大変和やかな雰囲気でした。そしてやっと合格。(ギリギリで)

 

合格おめでとう

長い道のりでしたね。しかし合格しました。頭の良い人、センスのある人、なんかはすぐに合格するし、そういう人しか受からないんじゃないかなーとチラッと思うこともあると思うんですが、そういう人じゃなくてもいつかは受かる。それが英検。司法試験みたいに3回しか受けられません!でもないですしね。どの級にチャレンジするにしても、とりたい!という執拗な気持ちが全てなテストです。

 

因みに1級合格したときの状況

・子供は幼稚園

・仕事はしていない

・勉強は家で1日平均2~3時間くらい

・テキストは旺文社の英検対策本いろいろ

・準1級をとってから5年以上経っていた

(その5年間、勉強はほとんどしていなかった)

・約2年間ぶっ続けで試験を受け続けた

 

そういえば、受けている間中、周りのママ友たちから「それって、受かったらなんの役に立つの?」と聞かれ続けていたなぁ。この仕事に直結します!みたいな保証もないのに、よーやるわ!と思われてたんでしょうね。「そういう周りの視線は軽くスルーして執拗に追い求める性格」が幸いするテスト、とも言えますね。良く言えば、粘り強い!努力家!悪く言えば空気が読めない!シツコイ!ってやつですね。うん。やっぱり頭の良さは全然関係ないですね!

※もちろん、そんなヤヤコシイ性格じゃなくても受かります。