English+Japanese

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急にバンクーバーに飛んだ話

私はあまり積極的にどこかに出かけたりイベントに参加するタイプではなく、旦那には「ほぼほぼ引きこもり」と認定されています。そんな私が急にバンクーバーに一人で行ったことがあります。今から五年前。

 

2012~13にかけてLady GagaのBorn This Way Ball というコンサートが行われていました。高校時代以来、コンサートなんて行ったことのなかった私ですが、どうしてもこのコンサートに行きたい!!と結婚十年目にして初めて自分の思いだけで行動を起こしました。埼玉アリーナでのコンサートへ行くぞ!

 

といってもチケットの取り方なんて全く分からない。。。

その頃は、SNSにも参加してなかったし、検索の仕方も分からないし、情報が全くない。唯一ゲットした「電話をしてチケットをとる」というトラディショナルなやり方にすがるしかありませんでした。

 

チケット販売当日、時間ピッタリに電話をかけます。つながらない。かけ直す。つながらない。かけ直す。つながらない。1時間続けて、やっとつながった!!!!時のアナウンス

「チケットは完売しました。」

いや。。。まあ。そうだろうね。。。

まあ、分かってたけど。。。

とても残念でした。

 

埼玉アリーナでのコンサートが近づいてきて、ワイドショーなどで取り上げられ、それを見ながら

「あーいいなー行ってみたかったなーーー(;_;)」

と、テレビの前で落胆していました。すると、なんだか追加公演の話をしてるじゃないですか!!!えーーー!!!!知らなかったし!!!そんなワイドショーでお知らせしてる頃にはチケットはすでに完売ですよ。もう、自分の情報網の無さに本気でガックリしました。

 

これは、いかん!!!!!今の時代、情報が取れなきゃなんもできんのだ!!!!!

と、ツイッターのアカウントを取得。システムが全く分からないけど、とにかく、ガガちゃんをフォロー!(どれが本物のガガちゃんなのか判別するのにも結構時間がかかったよ!)でも、本人をフォローしただけじゃ、細かいチケット情報とか全く入ってこない!リトルモンスターさん達をフォローしなくてはダメなんだ!ということを知り、コンサートに行ったらしい皆さんのアカウントをフォローして、少しずつお話をするようになり、「おー!!!こういう風に情報が流れているのか!」をやっと知ったわけです。

 

しかし、もう、私が行きたかったコンサートは終わってしまったのだ。。。

でも、ガガちゃんのツアーはその後アジア、ヨーロッパへと続き、その様子はツイッターでどんどんアップされる動画で楽しむことが出来ました。今時、こんなにコンサートの様子が動画で見れるのか!と驚きでした。(笑)

 

そして北米ツアースタート前。チケット情報が出ました。ネットで日本からでもアクセスできる状況。

 

ん?????

 

私、まだコンサート参戦できるんじゃないの!!!??????

日本では終わったけど、北米ツアーに行けばイイんじゃないの!!????

 

あんなに胸が高鳴ったのは、いつ以来だったでしょう。

スマホ画面を見ながら「いいなーいいなー」と思っていたあのツアーに参戦できるチャンスがまだあったとは!

 

これは行かなくては!!!

ほぼほぼ引きこもりが急にやる気をフルスロットルで出し、家族を説得し、お金を工面して、チケット取って、飛行機とホテル手配して急にバンクーバーに飛ぶことになりました。

 

まあ、旦那はいい顔はしていませんでした。そりゃそう。まだ娘は小学生だったし、義母様にお世話に来てもらわなくちゃならなかったし。娘は一緒に行きたいのに行けないのでむすくれてたし、出発の時は、晴れ晴れした気持ちではありませんでした。空港で、本当にこんな事して良かったのかなぁとちょっと涙ぐんでたくらい。

 

でも、バンクーバーに着いて、会場に着いたらもう、テンションマックス!!!

来てよかったーーー!!!!!

と心の底から思いました。

会場は、アイスホッケー場でした。アイスホッケー場、行ったことあります?

結構小さいんです!ステージとの距離が近いっ!私はアリーナでしたので、生でも普通にすぐそこにいる感じの近さです。足に入っているタトゥーが見えたくらいです。

埼玉アリーナではアリーナ席でもギュウギュウだし遠かったでしょう。こちらは、みんな全くギュウギュウしてない。

 

バンクーバーまで来て良かったー(;_;)

 

コンサートを最後まで心ゆくまで堪能した私ですが、娘から託されていた任務を達成出来ずにおりました。

任務「ガガちゃんに、娘の描いた絵を渡す」

その頃、色んなファッションをするガガに触発されて、面白い服を着たガガちゃんの絵を娘は沢山描いていました。これを渡してくれれば一人で行っても良い!と言われていたのです。

 

日本では、ガガちゃんへのプレゼントを受け取ってくれる場所があったと聞いていました。なのでバンクーバーでもあるのかな…と思ったのですが、見つけられず、どうしよう…。と思っていました。

コンサートの最中、ステージにプレゼントを投げるファンは大勢いました。でも危ないので投げないで下さい、というお触れが出ていました。それでも、怪我をしなさそうなぬいぐるみや、タオル地のものなどが投げ入れられ、それはダンサーさんが拾って舞台の袖に持って行ってくれるという感じでした。でも、私は娘の絵を娘が用意したカンの容器に入れて持って行っていたので、投げるのはさすがに危ない!投げずにステージに置こう!と思いました。(どっちにしても無謀ですねどう考えても。。。)まず、アリーナの最前列まで行かなくてはなりません。もう背に腹は変えられぬの状態ですので

「excuse me! Let me go to the front! I wanna put this on the stage!」

的な事をダメもとで言いながら通して~~~とアピールしました。

すると、すぐに、本当にすぐに、お~どうぞどうぞ~、と道をあけてくれます。中には「この子、前まで行かせてやってー!(英語で)」的に叫んでくれる人まで。

な、な、なんて優しい人だちなんだ!!!

あっという間に最前列へ。おおお!!!

でも舞台までさすがに手を伸ばして届く距離じゃなかった。し、ガードマンがこっち向いてビッシリ立ってる。

えーっと。どうしよう。。。

しかし背に腹は変えられぬだった私はガードマンに声をかけました。

「Could you put this on the stage?」

答えは

「No」

当たり前か。(;_;)

 

そういう訳で、コンサート終了後、任務達成に向けてもうひと頑張りしなくてはならない状況だったわけです。

 

スタッフっぽい人を見つけると片っ端からどこに行けばプレゼントを渡せるのか、聞きました。みんな、とても親切に、「あっちに行ってみて!」「ここでは受け取れないけど、あそこならいけるかも!」と教えてくれました。みんななんて優しいんだ。こんな年齢不詳の格好をしたアジアのオバちゃんに親切にしてくれるなんてなぁ。

 

で、あるスタッフさんが「地下に事務局があるから、そこに行ってみて!あのエレベーターのって!」というので、エレベータの前でエレベーターを待っていました。すると、仕事終わりのガードマンさんがゾロゾロやってきてエレベーター前に溜まり始めました。明らかに私一人不審者な状況でしたが…。誰も何も言いませんでした。

 

エレベーターが来たのでガードマンの皆さんと一緒に乗り込みました。

エレベーターぎゅうぎゅう。

屈強なガードマンの中に小さなアジア人一人。

こんな感じ

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明らかに何か間違ってる!

 

けど、誰もなんにも聞いてこないんですよね。

一体、なんだったんでしょうかねぇ。

こいつは関係者じゃないけど危険そうでもないので無視。だったのでしょうか。

 

そして明らかに関係者しかいないフロアに到着。

こんなとこ、来て良かったのかい…?

さすがにビビりました。

でも背に腹は変えられぬの思いが持続していたので、受付らしきお兄さんに「プレゼントはどこにいけば預かってもらえますか?」と聞くと

「う~ん。そういうサービスやってないよ~。」

 

ガーン。

 

ここまで頑張りましたが、もう頑張りの電池が切れましたので、エレベーターに乗って帰りました。地上にもどると、もう全然人がいない。出口に鍵かけられる10秒前くらいでした。

「おーい!こっちこっちー!こっちから出てー!」と遠くから呼ばれ、何とか会場を出たのでした。

 

ほぼほぼ引きこもりのくせに、すごい冒険をしたものです。

任務は達成出来ませんでしたが、素直に娘に謝ろう。とホテルに帰りました。

 

今思い返しても「バンクーバーのコンサートのゆるさ」面白かったし有難かったなー。

そして、英語で言いたいこと言えるって素晴らしいなーとも実感しました。20代の頃オーストラリアに旅行した時は、言いたいこと全然言えないしストレスだらけだったから。子育てしながら、周りのみんなに「今更勉強して何か役に立つの?」と言われながら頑張った甲斐があったなーと。

 

英語が話せて良かったな、とは入国審査の時にも思いました。

なんか普通「sightseeing」と言えば日本人なんて「はいは~い」って通してくれるイメージだったけど、その時は、もの凄いあれこれ聞かれたんですよね。

管理官「観光ってどこいくの?」

私「えーっと、コンサートに行く予定なんですけど」

官「コンサートって誰の?」

私「lady Gagaのですけど…。」

官「チケット見せて」

私「えっと、ネットでとったので今チケットなくって…。今からここに行って発券してもらうんですけど…。(紙を見せる)」

官「ふーん。でコンサートのあとはどこ行くの」

私「えー…街をブラブラか、えーと、あんまり決めてないけど…」

官「ふーん。」

みたいな。

そんなに突っ込んで聞く?とビックリしました。

よほど私が怪しげだったのか、暇な時間帯だったのか。

でも、とりあえずしっかり受け答えして通してもらえたので、あー英語話せて良かったー!と思ったわけです。

 

あれから一度もどこにも海外に行っていませんので、英語を使える有り難さはあの時以来味わっていませんが(笑)

そろそろ海外行きたいな~。

でも飛行機やだしな~。

準備も面倒くさい。←根っからの引きこもり体質